仕事明けに酒をかっ喰らって寝たせいか、妙な夢を見た。
複雑に入り組んだ構造のショッピングモールかホテルか、
まあ何かそういう系統の建物の中を走り回っているのだ。
建物内は、つぶれたのか休日なのか、無人。だけど何か気配がある。
たまにある小さな明り取りの窓の外は真昼間。
天気は薄曇りで白い空が見える。
俺は何かを探しているのか、何かから逃げているのか
良く分からないまま通路を走り抜けて、
扉を次々と開けてはくぐって行く。
どこをどう抜けたかは覚えていないが、
たどり着いたのはワインレッドで装飾された
やや古いタイプの高級感が感じられる空間。
窓は無い。
暖色系の、やや暗めの落ち着いた灯りで
照らされた通路は、半端なく怪しげ。
ベルベットと言うのだろうか、
しっとりとした感じの布地にステッチが施された壁を
右手で撫でつつゆっくりと進む。
左手側にエレベータの扉があった。
上を押したのか下を押したのか、
はたまた扉を押し開けたような記憶さえあるが、
とにかく中へ入った。
エレベータの中も外の装飾と同じだった。
しかも、妙に広い。6畳ほどの広さだ。
しかも、扉が六箇所もある。
そう、明らかに其処はエレベータではなかった。
だが、俺は其処をエレベータだと確信している。
上へも下へも動かないまま、
向かいの扉を開けて先へ進む。
またエレベータだ。
6畳ほどの広さで、扉が六箇所。
明らかに其処はエレベータではないが、
俺は其処をエレベータだと確信している。
妙だ。
「エレベータの先にエレベータが有る筈は無い」
俺は混乱した。
そこで眼が覚めた。
5時40分。
呑んで寝ると疲れる。(´Д`)